情報セキュリティマネジメント試験 練習問題 35:認証技術:生体認証の評価指標の関係
生体認証(バイオメトリクス認証)について述べた文として、正しいものはどれか。
- 本人拒否率と他人受入率は互いにトレードオフの関係にあり、閾値設定次第で変動する。
- 本人拒否率と他人受入率は独立した無関係の指標であり、一方の変更が他方に影響しない。
- 生体情報はパスワードと異なり漏洩しても再発行が容易であり、変更コストが低い。
- 生体認証は単独で用いた場合でも、必ず多要素認証と同等の安全性を実現できる。
- 本人拒否率が高いほど、なりすましを許してしまう確率も同時に高くなる関係にある。
Qraftユーザーの成績:正答率 64%(7/11回正解)
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正解:本人拒否率と他人受入率は互いにトレードオフの関係にあり、閾値設定次第で変動する。
生体認証には本人拒否率(FRR=正当な本人を誤って拒否してしまう割合)と他人受入率(FAR=他人を誤って本人と認識してしまう割合)という指標があり、判定の厳しさ(閾値)を変えるとこの二つはトレードオフの関係で変動します。
【正解の理由】
閾値を厳しくするとFARは下がるがFRRは上がり、逆に緩めるとFRRは下がるがFARは上がるという相反関係にあるため、運用ではバランスの取れた閾値設定が求められる。
【不正解の理由】
• 「独立した無関係の指標であり一方の変更が他方に影響しない」という説明は誤り。両者は閾値を介して密接に連動する関係にある
• 「漏洩しても再発行が容易で変更コストが低い」という説明は誤り。生体情報は身体的特徴であるため、パスワードのように容易に変更できず、漏洩時の対応が困難という弱点がある
• 「単独でも必ず多要素認証と同等の安全性を実現できる」という説明は誤り。生体認証は単一要素であり、多要素認証(複数の異なる要素の組み合わせ)とは安全性の前提が異なる
• 「本人拒否率が高いほどなりすまし率も高くなる」という説明は誤り。実際にはFRRが高いほど判定は厳しくなり、なりすましを示すFARはむしろ低下する傾向にある