ビジネス実務法務検定試験2級 練習問題 56:民法:契約の解除
民法における契約の解除について、正しいものはどれか。
- 契約を解除した場合、各当事者は相手方を契約前の元の状態に戻す原状回復の義務を負う。
- 相手方が債務を履行しない場合、事前の催告を一切することなく直ちに契約を解除できるのが原則である。
- 契約の解除権を行使した後は、相手方の同意がなくても一方的に解除の意思表示を撤回することができる。
- 債務不履行により契約を解除した場合、それによって生じた損害の賠償を別途請求することは許されない。
- 当事者双方が契約書において合意解除の条件を定めていても、法定解除の要件を満たさなければ解除できない。
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正解:契約を解除した場合、各当事者は相手方を契約前の元の状態に戻す原状回復の義務を負う。
契約が解除されると、その契約は初めから存在しなかったことになり、各当事者は相手方を元の状態に戻す原状回復義務を負います。正解はこの内容の通りです。
【正解の理由】
民法第545条第1項により、当事者の一方がその解除権を行使したときは、各当事者はその相手方を原状に復させる義務(原状回復義務)を負うと定められています。
【不正解の理由】
• 「相手方が債務を履行しない場合、事前の催告を一切することなく直ちに契約を解除できるのが原則である」という説明は誤り。原則としては相当の期間を定めて履行を催告し、その期間内に履行がない場合に初めて解除できます(無催告解除は例外です)。
• 「契約の解除権を行使した後は、相手方の同意がなくても一方的に解除の意思表示を撤回することができる」という説明は誤り。民法第540条第2項により、解除の意思表示は撤回することができないと定められています。
• 「債務不履行により契約を解除した場合、それによって生じた損害の賠償を別途請求することは許されない」という説明は誤り。民法第545条第4項により、解除権の行使は損害賠償の請求を妨げないと規定されています。
• 「当事者双方が契約書において合意解除の条件を定めていても、法定解除の要件を満たさなければ解除できない」という説明は誤り。当事者間の合意による解除(約定解除権の行使や合意解除)は、法定解除の要件を満たさなくても有効に成立します。